D・N・A.Lab. 昼休みのはさみうち【D・N・A.Lab.】
天然で少しドジな幼なじみ・奈々。昔からずっと一緒にいたはずなのに、今目の前にいる彼女はどこか違って見えた——。何気ない会話の中で心臓が跳ねる。近づいたときに香るシャンプーの匂い。思わず逸らした視線の先に、もう「ただの友達」ではいられない現実がある。放課後。人気のない教室に残った二人の間に流れる空気は、昼休みとはまるで違っていた。言葉よりも鼓動が雄弁に語る時間。その距離を埋めるように、奈々が微笑む——。「ねぇ、あのときのこと…気になってるんでしょ?」夕陽の光が二人を包み込み、“子どもと大人の境界線”をゆっくりと溶かしていく。
