おぶせっしょん! ナニが生えたハジメ2【おぶせっしょん!】
シリーズ続編となる本作は、“同じ変化を抱えた者同士が出会ってしまった必然”を軸に描かれる一冊。ふたなり化という共通の事情を抱えた肇と玲が、偶然の鉢合わせをきっかけに、否応なく距離を縮めていく展開が印象的です。導入の良さは、「一人で対処しようとしていた状況が、突然“二人の問題”になる」点。気まずさと安堵が同時に押し寄せる空気感が、二人の関係性を一気に現実的なものへ引き寄せます。その後の展開では、場所を移し、よりプライベートな空間へ。ここで描かれるのは、衝動や快楽だけではなく、同じ身体・同じ悩みを持つ者同士だからこそ成立する理解と甘え。フェチ要素を前面に出しながらも、関係性の積み重ねをきちんと感じさせる構成になっています。
