ネッシートマト マキマ 時間停止敗北2【ネッシートマト】
前作での“敗北”を経て、マキマが再び囚われの身となる。舞台は敵の拠点。空気は重く、静寂の中に緊張と快楽が混じり合う。彼女を待ち受けるのは、時間そのものを支配するような異様な儀式――。“支配者”だった彼女が、“支配される側”へと転じていく過程が、まるで心理実験のような緻密さで描かれている。一瞬の間も許されない緊迫感。それでもマキマは決して完全には折れない。瞳の奥に残る支配の残り香が、読者の心を焼き付かせる。時間停止という非現実の設定が、逆に“永遠に続く苦悦”を感じさせ、その静止した世界に息づく“狂気の美”が、本作最大の魅力だ。
