八百万★社中 近くのお弁当屋さんにパートに出た母高原裕子(42)がある日をさかいに帰りが遅くなったんです。【八百万★社中】
地元で慎ましく暮らしてきた主婦・裕子。息子の成長を機に、お弁当屋でのパートを始めたことが――彼女の運命を大きく狂わせるきっかけになる。最初は軽い気持ちだったアルバイト。だが、店主・佐野の歪んだ欲望は、裕子の“逃げ場のない生活”につけ込み、ついにその身体を奪ってしまう。誰にも言えない秘密を抱え、罪悪感に押し潰されそうになりながらも、家ではいつも通りに夫と息子と食卓を囲む日々。しかし――最悪のタイミングで佐野が家に現れる。夫は何も知らず笑顔で迎え入れ、裕子の鼓動だけが異様に早くなる。佐野の視線はまるで「逃げられると思うなよ」と言わんばかりで、裕子の日常はじりじりと追い詰められていく。
